選ばれる確率「Evoked Set」~選択肢のサイコロを支配せよ~

皆さんこんにちは! 
Sakurarincをご覧いただきありがとうございます! 

※今回の記事は 
「消費者のプレファンス」を形成する「3つ」の要素
の続きです。 

タイトルにもある「Evoked Set(エボークドセット)」とは 
マーケティング用語ですが、意味は「想起ブランドの組み合わせ」です。 

「想起ブランド」とは、消費者が「何かを欲しい、買いたい」と思った時に思い浮かぶ 「商品(ブランド)」という意味です。 

例えば、
今日は頑張ったからお風呂上りに「ビール」が飲みたいな! と思い帰りにスーパーに寄り、ビール棚から商品を選んで購入する時、その日の気分に合ったものや、お気に入りの銘柄を「選んで」購入します。 

・スーパードライ 
・プレモル 
・一番搾り 
・金麦 
・エビス …etc 

この時選択肢として思い浮かべるのが消費者の頭の中の「Evoked Set」になります。 

この「Evoked Set」の数は消費者によって変動しますが 

想起されるブランドの数は約「3~5」と言われています。 
この「Evoked Set」の中での選択はよくサイコロで表現されます。 

「ビールが飲みたい」 
⇓ 
“ビール”のEvoked Setのサイコロを振る 
⇓ 
出た目にある「ブランド」のビールを購入 

自分が何かを買うときの気持ちに当てはめて考えてみるとより理解しやすいですね。 

そして面白いのが 
「Evoked Set」のサイコロの「面」は1ブランドが1面ずつではない 

ということです。 

各消費者の「お気に入り度」によってブランドが支配するサイコロの面の数は変動します。 

ある人は「スーパードライ」がお気に入り!であれば 

「Evoked Setのサイコロ」では3面「スーパードライ」で構成されていたりします。 

この場合は購入のたびにサイコロは振られますが、
確率として「2分の1」「スーパードライ」が選ばれることになります。 
※お気に入り度が高ければもっと高確率で選ばれることになります。 

そしてこのサイコロの面の支配数を決める「お気に入り度」こそ「消費者のプレファンス」そのものになります。 

※消費者のプレファンスについては
 「市場」の本質は「消費者のプレファンス」 

自社製品の売上をアップさせるには 
この購入の最終選択である「Evoked Setのサイコロ」の面の数を増やすしかありません。 
※ほぼ 

市場全体からみた自社製品の売上は 
※ビールの場合 

ビールを飲む人の数×購入回数×自社商品が選ばれる確率×商品単価自社商品の売上

上記の計算式によって構成されます。 

計算式の中にある「ビールを飲む人の数」「購入回数」に関しては 
人それぞれの「文化」「習慣」であり、マーケティングによって数を変動させるには 莫大な予算と施策が必要になるため、「コントロールできないもの」として認識した方が良いです。 

よって自社商品の売上を上げるには 

●「自社商品が選ばれる確率」 
●「商品単価」 

の2点を上げる施策しかなく、 
マーケティングでは「消費者のプレファンス」を増やすことで 
「選ばれる確率」を上げることがミッションとなります。 

マーケティングでの最重要項目である「消費者のプレファンス」を理解して
自社商品の売上アップに必要な施策はなにか、をWEBマーケの枠を飛び越えて考えることが大事になります。 

★おすすめ書籍 

ユニバーサルスタジオジャパンを赤字から黒字へ復活させたマーケティング施策は必見です! 
2016年発売 

マーケティングの定義、役割について明確、論理的に定義されており 

大変参考になります。 

マーケティングに携わる皆様、まだお読みでない方はぜひご参考下さい! 

1 Comments »

コメントを残す